私は貴方に失恋しているそうです。なんと、盲点でした。
貴方が心から、私の自由を願い、私にそれを突きつけた日を忘れたことはありません。
「貴方にすら、囚われる必要はない」それほどに私の自由を願っているのだ。
私は大きな愛を感じました。
だから私は進むと決めたのです。それを、受け取った者として。
私は貴方と連絡が取れる唯一の手段を断ちました。
そこでしか繋がりはないのに。
まぁ、厳密に言うと手段はありました。で、また連絡を入れたのです。その辺は省きます。
実は、貴方はきちんと予告してくださっていたのです。
ご丁寧に、どちらに行くか? の選択肢まで頂きました。
私は選択を下しました。
「私独りで何かを成す」と。
だから貴方と連絡が取れなくなっても困らない方法を考えて行動していました。
だけど本当にそうなった時、私はちょっと自分を恨みました。もう少し、可愛げのある女に憧れもあったのです。
あの時、もう1つを選んでいたらーー……それは私ではありません。別人です。
貴方との連絡を絶って私は、次の行動に移しました。
悲しむ暇のないように、過去の私はちゃんと準備していたのです。貴方がくれた予告の通りに。
それがひと段落して、泣くんですけどね。まぁ思い出しては泣き暮らしただけです。大丈夫。
……もう貴方と、言葉を交わすことはないのだろう。
でも、貴方はどこかで、この空の下で、自分の道を進んでいるのです。きっと、貴方らしく。
【せめて年に一度だけ……声が聞きたい。と願うことだけ許して下さい】
それが貴方に失恋。と言う事のしだいです。
私は、自分から告白して恋が実ったことはありません。
あれ? この前連絡した時、私の渾身の言葉も交わされた気が……。
ってそんなこと言ったら、貴方は私にそれを気が付かせるまでなんど失恋しているのでしょうね?
数えるのはやめましょう。負けそうです。
え? もういいと言っても聞かせてやるだけの準備はあると?
まったく、恋人のわがままに付き合うのも、難儀なものですね。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |